都心などの人気の地域は土地の購入費用が高いので、狭い敷地に3階建ての住宅を建てる方が増えてきています。
しかし、3階建の住宅というのは、2階建てとは違い建て方が難しい傾向がります。3階建ての40坪台の住宅の間取りは、どのような部分に目を向けて考えるべきなのでしょうか。
3階建てで40坪の住宅を建てる際に目を向けるべきポイントやオススメしたい間取りを、詳しくご紹介していきます。
- 3階建て×40坪の間取りのポイント
- 3階建て×40坪台の参考にしたい間取り図10選
- 40坪・4LDK×ビルトインガレージとエレベーターが付いた間取り
- 42坪・2LDK+2LDK×コンパクトにまとめた2世帯住宅の間取り
- 48坪・2LDK×2台分のガレージスペースを設けた広々バルコニーがある間取り
- 49坪・1LDK+4LDK×収納タップリの2世帯のプライバシーを確保した間取り
- 46坪・4LDK×空気が3階まで届くオープン階段の間取り
- 46坪・4LDK×3階にLDKを配置した見晴らしの良い間取り
- 48坪・3LDK×ガーデンテラスと2台分のビルトインガレージを取り入れた間取り
- 40坪・3LDK×リビングを2階に設けて明るい住まいとした間取り
- 44坪・5LDK×ガレージスペースと5部屋を確保した間取り
- 48坪・5LDK×充実な部屋数と収納力抜群の間取り
- まとめ
3階建て×40坪の間取りのポイント
3階建て40坪の住宅の間取りを決める際には、このようなポイントに目を向けて検討するようにしましょう。
3階建ての40坪台の間取りは、坪数から考えると4~7人家族前後の家族構成が望ましいです。40坪を帖に直すと80帖となり、49坪を帖に直すと98帖となります。
LDKや水まわり、廊下、ホールなどのスペースは、ゆとりを持ったスペースで考えると40帖は使ってしまいます。
そのため、40坪の場合は残り40帖で、49坪の場合は残り58帖の範囲で居室をまかなわなくてはいけません。
夫婦の寝室は最低でも10帖は使うので、残りの30~48帖で残りの居室や収納スペースをまかなわないといけません。
40坪台前半であれば収納を入れて頑張って4室の居室しか作れなく、40坪台後半であれば6室作ることも可能となります。
4室なら客間を入れると3室の家族の居室となり、4人家族となってしまいます。6室は客間を入れると5室の家族の居室となるので、6人家族となってしまいます。
客間を作らなければ、40坪台後半であれば7人家族でもそれぞれの個室を設けることができます。
LDKは2階に設けよう
家族のメインスペースであるLDKは、家族みんなが集まりやすい場所に配置することが大事となります。
3階建て住宅の場合は、LDKを2階に配置することが望ましいといえます。1階の部屋からも3階の部屋からも行き来がしやすいので、家族のコミュニケーションを取りやすくすることができます。
2階にLDKを配置すると日当たりも良くなるので、心地よく快適なLDKとすることができます。
収納を多くする
3階建ての40坪台の場合は、家族が多くなることが大半です。そのため、豊富な収納を配置して家族全員が快適に収納を使えるようにしないといけません。
理想の収納スペースは、1人当たり畳1枚分です。また、階段下や床下、小屋裏なども存分に収納スペースとして活用し、便利に収納できる住まいとしましょう。
回遊できる間取りとする
3階建てで40坪台の住まいとなれば、家族が多いので朝は忙しく大変となります。洗面所やトイレの行き来が多くなり、家族がぶつかってしまうこともあります。
そのような面倒さをおこさないように、洗面脱衣室周りは回遊できる間取りとするようにしましょう。
洗面脱衣室に出入り口が2か所あると、家族の出入りがぶつからなく快適に使うことができます。
トイレは2つ必要
3階建てで40坪台の住まいには、トイレは2つ必要となります。朝の忙しいラッシュの際に必要というのもありますが、家族が多い場合は2か所必要となりますので設けるようにしましょう。
窓の配置に気を付ける
3階建ての40坪台の場合、狭小な土地に建てることが大半です。その場合、敷地の中にキチキチに建てることが多いので、お隣の家と後退距離が無い状態での建設となってしまいます。
お互いの外壁同士が近いので、気にするべき点といえばお隣の窓の位置との兼ね合いです。お隣の窓の位置に重なった位置に窓を配置してしまうと、お互いの目が気になってしまいます。
建設というのは後から建てる方が気を使わないといけないので、十分に目を向けて窓の配置を考えましょう。
個人の部屋もそうですが、トイレや洗面脱衣室、浴室などの窓の配置は特に気を付けるようにしましょう。
可動式間仕切りなど将来の工夫を考えた間取りに
3階建て40坪台の住宅は、家族が多いので部屋数も多くなります。
しかし、いずれ子供は巣立っていくので、多くの部屋の個数があっても将来的に使いこなせなくなり、不便となってしまいます。
それらを踏まえて、子供部屋の間仕切りには可動式間仕切りを設置できる間取りとすると便利です。
家具やけんどんで仕切って、将来2室必要じゃなくなったら間仕切りを取り払って広い1室として使うことができます。
廊下など無駄なスペースを極力削減する
3階建ては廊下のスペースを1階から3階まで取らないといけないので、無駄なスペースが増えてしまいます。
そのため、極力廊下のスペースを狭くすることで、必要なスペースを多く確保することができます。
廊下は広いと万が一の際の避難に時間がかかってしまうので、極力スペースを狭くする事が大事となります。
お互いの居室に対して騒音の影響を与えない間取りに
3階建てて40坪台となると、居室が多くなることで互いの部屋同士の騒音問題が発生してしまいます。
互いの部屋は収納や廊下などを間に挟めて配置すると、互いの部屋の騒音が気にならなくなります。
生活時間が違う家族同士の部屋は、フロアも変えて影響を与えないように考えましょう。
3階建て×40坪台の参考にしたい間取り図10選
3階建てで40坪台の参考にしてほしい間取り図の10選を、ご紹介していきます。
40坪・4LDK×ビルトインガレージとエレベーターが付いた間取り
出典:http://www.chubachi.co.jp/madori/904.html
家族が個々に車を持っていてもまかなうことができる、ビルトインガレージと駐車スペースを合計4台分取ることができる間取りです。
1階は納戸と水まわりのみで、生活の主なフロアは2階と3階になります。2階には17帖のLDKと和室6帖、書斎を設け、どの部屋も太陽光が抜群に降り注ぐ空間としました。
3階には8帖の和室と6帖の洋室を設け、広く多目的に使えるホールも特徴的です。トイレの前には洗面台を取り付けており、トイレの後も清潔に過ごすことができます。
42坪・2LDK+2LDK×コンパクトにまとめた2世帯住宅の間取り
出典:http://madori.misawa.co.jp/plan/madori.html?id=177
狭小の土地に、42坪の2世帯住宅としました。玄関を2つにして、1階に1世帯2LDKを設け、2階と3階に2LDKのもう1世帯を設けました。
縦長の間取りなので、1階の世帯は廊下を長くした間取りとなっており、廊下の無駄なスペースが気になります。
また、1階のトイレには窓がないので、使うごとに照明を付けて入らないといけないデメリットがあります。2階と3階のもう1世帯は、2フロアを使っているので効率的な間取りとなっています。
48坪・2LDK×2台分のガレージスペースを設けた広々バルコニーがある間取り
出典:https://www.816chubu.jp/plan/3stories/3stories-04/index.html
ご夫婦の2台分のgarageスペースを1階に設けており、狭い敷地の中でも快適に車の駐車ができます。
1階は水まわりのみとし、2階にはオープンで広いLDKを設けました。階段横にはライブラリースペースを設け、LDKの雰囲気を感じながら読書を楽しむことができます。
3階には広々としたバルコニーを配置し、洗濯物干しをはじめバーベキューや家庭菜園など様々な用途に使うことができます。
49坪・1LDK+4LDK×収納タップリの2世帯のプライバシーを確保した間取り
出典:http://www.chubachi.co.jp/madori/2984.html
1階と、2階と3階に分けた、2世帯住宅です。1階の世帯は1LDKですが、ウォークインクローゼットや押し入れ、収納など収納力が抜群です。
2階にはもう1世帯のLDKと和室と水まわりがあり、洗面所には入口を2か所設けたことにより、回遊できる動線とすることができます。
広めのバルコニーもあるので、洗濯物干しや趣味に贅沢に使うことができます。3階は2回世帯の各居室となり、2室ある子供部屋は仕切りを取り払うことで大きな1室として使うこともできる便利さです。
大きなウォークインクローゼットもあり、寝室と廊下2方向から使うことができる、使い勝手の良さです。
46坪・4LDK×空気が3階まで届くオープン階段の間取り
出典:https://www.816chubu.jp/plan/3stories/3stories-01/index.html
1階から3階までオープンな階段であり、下から上まで貫いているので空気の通りが非常に良いです。
続いていることで吹き抜けのような感じになっているので、どの階に居ても家族の存在を感じることができます。
水まわりと寝室を1階に配置し、LDKは2階、その他の個室は3階に設けました。寝室と各居室を1階と3階に分けたので、年代の違いによる就寝時間の騒音の問題を発生させずに済みます。
各居室には収納を配置しており、タップリの収納力で便利に使うことができます。2階と3階にはバルコニーを設け、洗濯物干しや趣味の空間など便利に使うことができます。
46坪・4LDK×3階にLDKを配置した見晴らしの良い間取り
出典:https://www.816chubu.jp/plan/3stories/3stories-03/index.html
周辺の影響を受けにくくするために、3階にLDKを配置して明るく快適な住まいの間取りとしました。
玄関ホールはやや広めですが、お客様をお迎えするために広いエントランスホールとしたようです。
玄関のすぐ横には納戸を設け、ガーデニング用品やゴルフ用品なども便利に収納することができます。
1階に和室1室、2階に洋室を3室設け、各居室同士は収納やホールなどで間を挟んだ配置となっており、各部屋に対する音問題もクリアしています。
48坪・3LDK×ガーデンテラスと2台分のビルトインガレージを取り入れた間取り
出典:https://www.daiwahouse.co.jp/jutaku/visit/vol140/index.html
1階には2台分のビルトインガレージを設け、狭小な土地や雨の日でも便利にご利用できます。
1階にはホビールームとテラスを設け、庭仕事などの趣味に便利に使うことができます。2階には水まわりとLDK、寝室を設け、日差しが注ぐ明るいLDKとしました。
3階には居室2部屋の他に広いルーフバルコニーを設け、ガーデニングやバーベキューなど様々な用途として使うことができます。間取りは少な目ですが、趣味に大きく活用できる間取りとなっています。
40坪・3LDK×リビングを2階に設けて明るい住まいとした間取り
出典:http://www.sekisuihouse.com/products/3f/case/kurashi/02.html
2階のリビングを明るく快適にするために、天井高を高くしたりコーナーに大きな窓を向けたりなど、様々な工夫がされています。
リビングの横には小さな和室を設けており、ちょっと横になったりお子さんが遊んだりなど、便利に使うことができます。
1階は寝室のみの居室で、3階には各3つの個人の部屋を設けたことにより、プライバシーを完全に分離させています。
1階の寝室はウォークインクローゼットと書斎を併設しており、便利な動線で使うことができます。屋上にはルーフバルコニーを設けており、趣味などに便利に活用することができます。
44坪・5LDK×ガレージスペースと5部屋を確保した間取り
出典:http://www.sekisuihouse.com/products/3f/case/kurashi/04.html
1階に1台分のビルトインガレージを設け、和室と洋室の2室を設けました。1階はLDKと水まわりを設け、対面キッチンなので家族を感じながら家事を行うことができます。
3階には居室を3室配置し、どの部屋も収納力抜群なのも特徴です。屋上にはルーフバルコニーを設けているので、趣味などに使うことができます。
これだけの部屋数なのにトイレが1か所しかないので、出来れば3階に1か所トイレを設けるとより使いやすい間取りとなります。
48坪・5LDK×充実な部屋数と収納力抜群の間取り
1階には和室を洋室を設け、洋室は防音仕様となっているので音楽を聴いたり楽器演奏、映画を観たりなど様々な趣味に使うことができます。
2階にはLDKを設け、リビングの横には書斎スペース設けました。3階には主寝室と洋室を設け、どの部屋も収納力抜群なのも大きな特徴です。
広い納戸も配置しているので、大きな物の収納も自由自在です。2階と3階にはバルコニーを設けており、家事や趣味などに便利に使うことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
3階建ての40坪台の住宅は、家族構成により間取りの考え方が変わります。家族が多い場合は多くの個室を設けなくてはいけなく、少ない家族の場合は各部屋をゆったりとしたスペースで作ることができます。
3階建てで多くの家族が住むとなると、快適に行き来して使うことができるという部分が大きなポイントとなります。
どのようなポイントを重視したいのかを基盤として、3階建てに上手く配置していくようにしましょう。
3階建て住宅は難しい間取りとなりますが、広い面積なので理想を入れやすい広さといえます。家族が思う理想を詰めた、住みやすい3階建て住宅を作りましょう。