近年は狭小な土地に家を建てる人が増えてきており、狭小な土地に3階建て住宅を建てる方が増えてきました。
敷地の狭さゆえに、建ぺい率や容積率の関係上で、3階建てで20坪台の住宅を建てるケースも多くあります。
3階建てで20坪台の家となると、難しい建物となってしまいます。そのため、盛り込まないといけない要素がたくさんあります。
3階建て20坪の家を建てる際には、どのようなポイントに目を向けて検討いくべきなのでしょうか。
3階建て20坪の住宅を建てる際のポイントやオススメしたい間取りを、詳しくご紹介していきます。
3階建て×20坪の間取りのポイント
3階建て20坪の住宅の間取りを決める際には、このようなポイントに目を向けて検討するようにしましょう。
3階建ての20坪台の間取りは、坪数から考えると4人家族前後の家族構成が望ましいです。
LDKや水まわりなどのスペースで10坪は使ってしまうので、残り10~20坪の範囲で居室をまかなわなくてはいけません。
夫婦の寝室で5坪は使うので、残りの5~10坪で残りの居室をまかなわないといけません。20坪台前半であれば2室の居室しか作れなく、20坪台後半であれば3室作ることもできます。
2階にLDKを作ろう
3階建てで20坪台の住宅を建てる敷地は、狭小の敷地であることが大半です。その場合、1階の日当たりは悪くなってしまい、風通しも良くすることはできません。
そのため、家族が集うLDKは2階以上の階に持ってくることで、日当たりのよいLDKつくりとすることができます。
メインのスペースは快適に過ごすことができることが望ましいので、寝室や子供部屋などの各居室よりもLDKの日当たりにこだわった住まいとしましょう。
1階には日当たりが必要ない部屋を
狭小な敷地に建てる住宅の場合、1階はどうしても日当たりが悪くなってしまいます。その場合は、日当たりがなくても問題ない部屋を設けるようにしましょう。
トイレや洗面脱衣室、浴室、収納は、日当たりが悪くても問題ありません。また、寝室も夜しか使わない場合は日当たりは必要ありません。
窓の位置に注意する
3階建て20坪の家は狭小の土地に建てることが多いので、どうしてもお隣の家との距離が近い状態となってしまいます。そんな時、気になることといえば、窓の配置です。
窓がお隣の窓の位置と合致してしまった場合、お互いがお互いの家の中を見ることができるようになり、プライバシーの問題と発展してしまいます。
建物というのは後から建てた方に改善の義務があるので、後から建てる方が気を使って建てないといけません。お隣の窓の位置をしっかり把握し、窓の位置が重ならないように間取りを決めましょう。
階段を工夫する
3階建ての20坪ということは、総3階建てとなると1フロア当たり7坪程度の広さとなります。そこで目を向けるべき部分といえば、階段です。
3階建てには階段が2か所あり、階段が圧迫するようにスペースを取ります。7坪しかない1フロアの中で階段がスペースを取ってしまうと、窮屈に思えてしまいます。
階段は、ササラ階段のようなスケルトンな階段にして、階段部分に大きな窓を設けてみましょう。階段の窮屈さがなくなり、大きな窓のお陰で開放感ある住まいへとみちびくことができます。
3階建て×20坪台の参考にしたい間取り図10選
3階建てで20坪台の参考にしてほしい間取り図の10選を、ご紹介していきます。
22坪・3LDK×狭小間口ながら3つの居室を確保した間取り
出典:理想の間取り.com
間口は3.185の非常に細長い間取りであり、1階にインナーガレージを設けた間取りとなっています。
2階にLDKを設けて、お風呂も2階に設けたことでプライバシーを確保したお風呂としました。
1階と3階に居室を設け、トイレも1階と3階に設けました。1階のガレージ横の物入れや階段下収納など、様々な部分に豊富な収納を設けています。
22坪・3LDK×1階に寝室を設けた収納力抜群の間取り
出典:理想の間取り.com
1階に9帖の寝室を設け、2帖のクローゼットと階段下の物入れで収納力豊富としました。
LDKは2階に設け、キッチンからリビングまで見渡せる快適なLDKとしました。
2階には居室を2室設け、2帖の納戸も設けました。2つの居室の間に収納を設けているので、互いの部屋の音問題も気になりません。
2階と3階にはバルコニーを設け、洗濯物干しやガーデニングなど様々なことに活用することができます。
29坪・3LDK×インナーガレージを設けた広々LDKの間取り
出典:理想の間取り.com
1階にはインナーガレージを設け、狭小な敷地ながら十分な駐車スペースを取ることができた間取りです。
1階には広々とした2.5帖の洗面脱衣室を設け、様々な家事を楽にこなすことができますが、窓がないので利用の際は電気を付けて使うことしかできないのが難点です。
約16帖の広々としたLDKを2階に配置し、明るくて快適なLDKとしました。個人の部屋は全て3階に集約して、バルコニーも設けました。
階段下収納や各個室に収納を設けていますが、少な目なのでもう少し収納スペースが多いともっと使いやすい間取りとなります。
29坪・2LDK×3階に17帖の広々LDKと屋上バルコニーを設けた間取り
出典:http://www.chubachi.co.jp/madori/826.html
狭小の土地でも駐車が可能となるように、1階の形を少し凹ませて駐車スペースを設けました。
1階の玄関奥にはシューズクローゼットを設け、玄関収納を収納しきれない靴やアイテムを存分に収納することができます。
1階には洋室を1室設け、仕事に疲れて帰って来たパパのお気に入りの部屋となっているようです。
2階には水まわりと洋室を1室設け、浴室や洋室から続くバルコニーを設けているので、物干しなど快適に使うことができます。
3階には仕切りが一切ないLDKを設け、広く快適な空間としました。屋上にはバルコニーを設け、趣味のガーデニングなど便利に使うことができます。
27坪・3LDK×ルーフバルコニーを設けた間取りリッチな間取り
出典:http://www.chubachi.co.jp/madori/2970.html
狭小の土地を考え、1階には車庫スペースを設けて、玄関からも車庫からも室内に入れるようにしました。
2階には各個室3室を設け、子供部屋の2室は将来的に1室にすることができる便利さです。
3階には16帖のLDKを設け、勾配天井となっているので開放的な採光を得ることができます。
狭小住宅では難しい対面キッチンとして、家族の動向を感じながら家事を行うことができます。
リビングを上がった先にはルーフバルコニーを設け、アウトドアをしたり晩酌をしたりなど、便利に使うことができます。
28坪・4LDK×間口が狭くても4LDKを確保した間取り
出典:http://www.chubachi.co.jp/madori/820.html
間口が2間しかなく奥に長い建物であり、窓の配置を工夫して風通しの良い狭小住宅としました。
1階にはLDKを設け、奥には和室も設けています。2階には水まわりと洋室1室を設け、バルコニーを設けました。
バルコニーは、洋室からも廊下からも便利に使うことができます。3階には2室の居室を配置し、2階と同じ場所にバルコニーを設けました。
奥に細長い建物ながら、廊下などのデッドスペースを最小限にとどめた間取りとなっています。
24坪・3LDK×プライバシーを確保した間取り
出典:https://madori.misawa.co.jp/plan/madori.html?id=234
1階には洋室と和室を設け、もう1つの居室は3階に設けたことで、プライバシーを確保した間取りとなりました。LDKは2階に設け、広々とした13.75帖としました。
トイレ配置されていますが、リビング側に戸が開くようになっているので、出来れば階段側や洗面室側に開くような間取りとしたほうが使いやすいといえます。
2階と3階にはバルコニーを設け、洗濯物干しや趣味などに活用することができます。
27坪・3LDK×インナーガレージと5LDKの居室を実現した間取り
出典:https://madori.misawa.co.jp/plan/madori.html?id=246
1階にはインナーガレージを設け、狭小な土地でも駐車スペースを確保しました。
水まわりは全て1階に設け、3.75帖のコンパクトな和室を2室設け、開閉で1室として使うことができる便利さです。
2階には約11帖のLDKを設け、6帖の寝室も設けました。3階には5帖と4.5帖の洋室を設け、5帖の小屋裏収納も設けました。
1室ごとが小さめですが、必要な個室をしっかり設けた理想の間取りといえます。
27坪・3LDK×ビルトインガレージとプライバシーをキープした間取り
出典:https://madori.misawa.co.jp/plan/madori.html?id=260
1階にはインナーガレージを設け、インナーガレージの上部にはミサワホームならではの蔵を設けました。
1階と3階に1室ずつ居室を配置し、互いのプライバシーを完全分離させた間取りとなっています。
LDKと水まわりの全てを2階に設け、必要な行動は全て2階で済ませることができる快適さです。
各居室に広い収納があり、3階には2.5帖の納戸もあるので、収納力抜群の間取りとなっています。
29坪・3LDK×狭小ながらゆとりある間取り
出典:https://madori.misawa.co.jp/plan/madori.html?id=366
1階には10.5帖のLDと4帖のキッチンを設け、水まわりを全て1階に集約して、奥には4.5帖の和室も設けました。
台所はホールからも直接続いているので、居間~台所~ホールへと回遊しながら使うことができる便利さです。2階にはミサワホームならではの蔵を2室設け、7.5帖の寝室も設けました。
3階には広々13.5帖の洋室を設け、2人で使ったりなど様々な活用ができます。トイレも2か所設けており、20坪台でありながら理想の間取りといえます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
3階建て20坪の間取りは、1フロアごとが狭いので窮屈な間取りとなってしまいがちです。そのため、いかに家族が上手く使っていけるかを第一として、間取りを決めることが大事となります。
また、狭小な土地に建ててしまうことが大半なので、お隣の家との窓の位置などのプライバシーにも目を向けるようにしましょう。
3階建て20坪台の住まいは、間取りの配置によって狭さや階層の多さの不便さが気にならなくなります。
3階建て20坪台の住宅でも気にならない間取りとし、便利に住み続けることができる住まい作りへとみちびきましょう。