年々、太陽光発電の売電価格が減ってきている現状で平成30年度の売電価格は住宅が26円/Kwh(抑制対象地域28円/Kwh)産業用で18円Kwhとなっています。
その一方で、太陽光設備の価格も下がっているので初期費用を考えるとまだまだ費用対効果が見込めると言えるでしょう。
儲かるという発想ではなく電気代がお得になることや、地震等の自然災害による停電に電気を使用出来ること等生活をする中で大きなメリットを生むことが出来る物です。
そんな太陽光発電を住まいの空きスペースに利用出来るのがソーラーカーポートです。
わざわざスペースを作る必要が無く、カーポート屋根の上という空いたスペースを利用出来る点が非常に良いですよね。
実際にカーポートに太陽光発電を設置する場合の費用相場や後付けする場合の注意点をご紹介していきましょう。
カーポートに太陽光発電を設置する際の費用の相場は?
まず太陽光発電の設置は住宅同様で搭載する屋根にどれだけのパネルが載るかで値段が変わってきます。
また、選ぶメーカーによっても金額は様々になります。【カーポート+太陽光発電+設置工事】が全て含まれた金額で紹介していきましょう。
2台用ソーラーカーポートの設置費用(4.5Kw程度~5kw程度)
200万円~240万円
年間収益15万円程度~17万円程度(※居住地域によって異なる)
3台用ソーラーカーポートの設置費用(6.0Kw程度~8Kw程度)
300万円~350万円
年間収益23万円程度~28万円程度(※居住地域によって異なる)
上記で記載した金額はカーポートを新しく建てる際に太陽光を搭載した金額になります。(10㎡以上になると建築確認申請が必要になり別途費用が発生する場合が有ります。)
初期費用を見ると分かる通り高価な買物になります。
相場の金額は記載しましたが詳細金額は太陽光発電の商品やメーカー、設置業者等で変わってきます。
初期費用を回収出来るのは約14年程度になるので設置の際は太陽光発電の発電シュミレーションと減価償却を吟味して出来るだけプラスになる様に選びましょう。
相見積もりを取って比較するのも良いでしょう。
複数社の見積もりはもちろん、外構、庭のプランニングやアドバイスなど無料入手できます。
国からの補助金は?
平成30年度の太陽光発電設置における国からの補助金は有りません。
補助金の考え方としては、初期費用が高い時代に販売促進の為の謳い文句として国から補助しましょう、という考えで補助金が出ていた様に感じます。
しかし太陽光発電の値段が下がり初期費用が安くなってきたので補助をしなくても設置する人はいるだろうという考えに変わっています。
国からの補助は無くても県や市によって補助金を出してくれる所もまだまだ有ります。
よくお住いの地域の広報やホームページに太陽光発電設置に対する補助金について記載が有る場合があるのでチェックしてみましょう。
貰えるものは貰った方が良いので事前に調べてから依頼をしましょう。
故障、メンテナンス
太陽光発電にとって一番のリスクはやはり故障でしょう。
せっかく高い初期費用を払って設置したのに故障の影響でうまく発電しなくて売電が出来なくなると収益が下がってしまいます。
メーカーの保証や定期点検は有るものの、やはり故障に関しては心配ですよね。些細な事でも業者に相談しましょう!
メンテナンスは小まめに行う方が良いので何か異常が有れば設置業者に相談してみましょう。
早期発見が大きな故障を未然に防いでくれるかもしれません。高価な買物なのでメンテナンスはしっかりしましょう。
カーポートに太陽光発電を後付けする際の注意点
新たにソーラーカーポートを購入して建てることはそんなに難しい話では有りません。(勿論、現地の確認や法令の調査は必要になりますが)
既存のカーポート屋根に太陽光発電を搭載する場合は検討が必要になります。どの様な検討が必要か紹介していきましょう。
既存カーポート屋根に十分な太陽光発電が設置出来るか
設置スペースが十分でないと搭載しても初期費用を回収するのにかなり年数がかかってしまいます。
設置する場所の日当たりも十分考慮しましょう。日照するスペースが限定的だと発電効率が悪く、満足な発電が出来ません。
そうなってくるとあまり搭載するメリットを感じることが出来ず、不満に感じます。
メリットを実感したい場合は、きちんと発電のシュミレーションを太陽光メーカーや業者に依頼して出してもらいましょう。
耐久性が必要不可欠
条件が整って設置が出来たとしても既存のカーポートが劣化で傷んでいれば搭載することはおすすめししません。
近年、太陽光パネルは軽量化にも力を入れていて薄くて軽いパネルになっています。ですが、1枚のパネル辺り架台を含めると15㎏程度になりその荷重がカーポートの屋根にのしかかってきます。
年月が経ち耐久性が落ちたカーポートの屋根に太陽光発電を設置すると倒壊するおそれが有ります。
また、構造上の耐久性を考慮する必要が有ります。そもそも既存のカーポートが太陽光発電の重さに耐えられるかどうかという点です。この点につきましては業者にお願いしましょう。
カーポートの柱や梁、屋根の強度が太陽光発電を搭載した時に十分な耐力が有るかどうかを検討しなくてはいけません。(カーポート新築時の資料が無いと検討が出来ない場合が有ります。)
せっかく高い初期費用をかけて設置したはずなのに倒壊すれば本末転倒です。それどころかカーポート以外の場所にも被害が及ぶかもしれません。
長年使っているカーポートならば思いっきって新しく建てることをおすすめします。
保証内容は十分確認する
太陽光発電システムは20年以上使用出来る商品で、長く使い続けることが出来る良いメリットが有ります。
だからこそ保証の部分は非常に大事になってきます。太陽光発電の保証は大きく分けて2つ有ります。
システム保証(メーカーによりますが、10年~15年)
システム保証は太陽光発電の周辺機器(パワコンやパネル等)の保証になります。自然に故障した場合に保証されるものでどこのメーカーも10年から15年の保証期間が有ります。
出力保証(メーカーにもよりますが、10年~25年)
出力保証は経年劣化等でメーカーの定める規定値を下回った場合にメーカーの方で修理や交換をして規定値まで保証してくれます。
太陽光の保証は他にも有り、自然災害で故障した時に修繕の費用を補償してくれるものや施工時に施工不良で問題が発生した場合の保証等メーカーによっても様々な保証を用意しています。
保証が出来るだけ充実しているメーカーを吟味して業者選定を心掛けましょう。
まとめ
ソーラーカーポートについてご紹介してきましたが、まだまだメリットの有る商品だと考えています。
太陽光発電を載せて「儲かる」という時代では無くなってきました。しかし、ランニングコストは電気代が売電でカバー出来ていますし、環境にも優しいエコロジーとエコノミーの両面をもっています。
その中で新たに活用できるのがソーラーカーポートだと考えます。電気自動車の普及が更に増えて来ると、ソーラーカーポートも重要性を増して来るでしょう。
更に、これからは電気を売る時代ではなく蓄える時代に変わりつつ有ります。
太陽光発電と蓄電池の連携で電気を蓄えることで非常時に対応出来る仕様になっていて太陽光発電単体ではなくこれから先も多様化されていくことが予想されます。
上記に記したことを踏まえて正しく、そして生活を便利で豊かなものにしてくれるものだということを理解したうえで設置を検討してみてはいかがでしょう。
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