住宅のリフォームを後悔なくするためには、工事を依頼する業者がとても重要になります。特に工事の規模が大きくなればなるほど、プロの知識や提案力、工事の対応力などが求められます。
リフォームを行うためには相談、打ち合わせ、プラン作成、プラン変更、仕様決め、納まりの確認など実にさまざまな工程があるうえ、新築とは違い今あるスペースでレイアウトの配置や動線を考えなければなりません。
ですからどんな業者に依頼するかでリフォームの満足度が大きく変わると思っておきましょう。
ハウスメーカーと工務店のリフォーム5つ比較!
リフォーム業者には大きくわけてハウスメーカーや住宅会社と工務店やリフォーム店に分類されます。
細かくすると設備業者やホームセンター、大工やサッシメーカーなどもありますが、この章ではハウスメーカーと工務店の
リフォーム費用
工事期間
工事の質
アフターフォロー、保証
など5つの項目について比較をしています。
①プランニング、提案力は?
ハウスメーカーは自由度が低い
ハウスメーカーの場合、新築同様、リフォームでも規格が決まっており、プランの自由度は期待できないかもしれません。
その上、変更ばかりを重ねていると、その都度料金が発生し設計プラン料という名目で高額になってしまう可能性があります。
また、リフォーム部門があるような会社は、リフォームの対応が整っているためスムーズにやり取りができますが、リフォームに力を入れていないところがありますので、そういった会社の場合はプランニングや提案力は期待ができない可能性があります。
なぜなら、新築のように何もない場所をベースに間取りを考えるより、リフォームのように既存の状態から施主の希望を全て叶えるプランニングをする方が難しいのです。
工務店は自由度が高い
工務店の場合は縛りもなく、プランニングも自由に出来る場合が多いので、こだわりがあるリフォームをする方には向いているかもしれません。
リフォームの間取りのレイアウトや大幅な改装のプランニングが必要な時は、リフォームの経験豊富な業者が頼りになります。ハウスメーカーの場合、担当者が内容を聞き取り、在住の建築士がプランニングをします。
また、リフォームの実績が豊富であれば、プランニング力も提案力も期待ができるでしょう。しかし、新築ばかり建てている工務店だとプランニングに期待を持てない可能性があります。
このようにハウスメーカーでも工務店でも、プランニングや提案力はその会社のリフォーム実績や経験値が大きく関わってきます。
プランニング、提案力が低いと後悔しやすい
例えば、キッチンの配置や間口はそのままで、新しいキッチンに入れ替えだけを行う場合だとプランニング力や提案力はさほど必要ないように思われるかもしれませんが、実はキッチンと言ってもメーカーもシリーズもたくさんあります。それによって価格もさまざまなのです。
キッチンは料理をする場所ですので、シンクの大きさや調理スペースの広さ、収納量やIHや食洗器、レンジフードの機能性などが料理のしやすさ、キッチンの使いやすさに大きく関わってきます。
システムキッチンやシステムバスなどの設備は必ずメーカーのショウルームに出向き、リフォーム業者の担当者が商品を良く分かっていなくても、ショウルームの担当者と打ち合わせをする場を設けてもらい、内容を確認しながらプランニングを作っていくことがとても重要です。
リフォーム事例をたくさん持っている業者はさまざまなタイプのリフォームを経験してきていますので、頼りになることが多いです。
②リフォーム費用、値引きは?
リフォームにかかる費用は、ハウスメーカーはどうしても高額になる場合が多いです。その理由として、リフォームでも規格や仕様が決まっているうえ、ブランド力や宣伝広告費営業経費などの費用が上乗せされるため工務店で同等の工事をするよりは高くなってしまいます。
しかし、新築時に建てたハウスメーカーと同じところでリフォームをすれば価格の優遇や値引きが適応されるようです。
建築したハウスメーカーであれば構造をよく理解していますので、間取りの変更などのリフォームでは柱や壁をどうできるかということはスムーズに話が進み、安心感があるといえます。
工務店のリフォーム価格はその会社の規模にもよりますが、少数で営んでいる工務店などは良心的な価格で対応してくる場合があります。
とにかく安くリフォームをしたいのであれば工務店、少々高くても安心感を得たいのであればハウスメーカーにリフォームを依頼するのが最適かもしれません。
③工事期間は?
リフォームの規模にもよりますが、工事期間はハウスメーカーも工務店もさほど違いはないでしょう。
しかしハウスメーカーの場合はたくさんの下請け業者と提携しており、職人の手配はスムーズな傾向があります。
大規模なリフォームの場合は出来ることなら仮住まいを別の場所に設ける方が工期は短くなります。住みながらのリフォームになると、いろいろな箇所を同時進行で工事ができませんので、どうしても効率は悪くなってしまいます。
④工事内容、質は?
ハウスメーカーでも工務店でも実際作業をする職人というのは、地元の下請け業者です。ハウスメーカーだからと言って特別な職人が作業しているわけではありませんので、工務店に依頼をしても同様の質になります。
リフォームの工事はさまざまな職人が交わり工事を進めていきます。効率や手際よく作業を進めるためには工事を仕切る現場監督や、担当者の段取りにかかっています。
リフォーム工事にはやってみないとわからない部分が確かに存在しますが、ほとんどは見積りの調査の段階である程度の予測が出来るはずですので、工事が進む中で追加工事が発生することは少ないです。
しかし、中には工事が始まってから追加工事が発生し最終的には見積り金額を大きく上回るということが起こっています。
しかし、工務店すべてがそういう会社ではなく親身になって対応してくれる工務店も多数あります。
⑤アフターフォロー、保証は?
工務店の場合は瑕疵保険も含め契約前に確認が必要
ハウスメーカーのアフターフォローや保証はしっかりとマニュアル化されていますので、安心、信頼できる部分です。
工務店ではその会社の規模によりアフターフォローや保証制度の体制をしっかり作っている場合もあれば、そうでない場合もあります。
工事の瑕疵保証に関しては保険に入っていない工務店もあるかもしれませんので、契約前にしっかりと確認することが大切です。
工事後の突然のトラブルなどにはハウスメーカーは24時間体制で行っているところもあり、すぐに対応してくれ安心です。工務店でも地域密着の親切なところであれば夜間や休日でも対応してくれるでしょう。
リフォームは工事が終わってから、その業者との付き合いが始まると言っても過言ではありません。
どんなことでも気軽に相談できる業者を見つけることができれば、いざという時頼りになりますので、業者選びは価格だけでなく信頼関係を築いて末永く付き合いができるかどうかを重視するとこが大切です。
ハウスメーカーと工務店、リフォームするならどっちが良い?
リフォームを依頼する場合、予算に余裕があり保証の充実や工事の安心感、ブランドへのこだわりを持ちつつ、凝った内容のリフォームを求めないタイプの人はハウスメーカーを選ぶといいでしょう。
逆になるべく安く、自由度が高いこだわりのリフォームをしたい場合は何社かの工務店に相談をし、最良の業者を見つけることが満足のいくリフォームができるのではないでしょうか。
まとめ
冒頭でも述べたように満足のできるリフォームができるかどうかは、価格だけでなく業者選びが重要です。特にこちらの要望を聞き取ってもらう担当者とは信頼関係を築くことが何より大切です。
自分の思いや理想をカタチにしてもらうためには、親身になって対応してくれ、プロの目線でより良い提案をしてくれること、そして効率良く丁寧できっちりとした施工をしてもらうことがリフォーム業者に求めることではないでしょうか。
ハウスメーカーや工務店など工事業者の選択肢はさまざまですので業者選びは慎重に行うことが重要です。