再建築不可の土地の活用方法は?

2dfd5069b87bf65f814f050217d259bd_s

諸般の事情で、建物の再建築ができない空き地があります。原因は様々、土地が市街化調整区域の中にあるとか、私道の袋地にあって建物を一回取り壊してしまい、再建築ができない状態であるとか、接道の問題であるとか、最低建築面積の問題などがあげられます。

ではこのような土地はどのように活用すればよいのでしょうか?実に嘆かわしい問題だとネガティブに捉える方が多くいらっしゃいますがそんなことはありません。むしろ箱を作らないのだから大きく予算をかけずに活用をするチャンスではありませんか。

そのような土地は日本全国津々浦々、どこにでも存在しています。人口流入の激しい大都市圏などでは必要とあればすぐに特例を用意してたちまち建物を建てられるようにするでしょうが地方ではそういうわけにはいきませんね。

しかし建物を建てるだけが活用方法でしょうか?本コラムではそのように、諸般の事情で建物を建てられない土地をどのようにして使用収益できるようにするかを、実例を交えて考えてみたいと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

かつて空き地は子供たちのテーマパークだった

PIXNIO-920239-500x333

筆者は昭和49年兵庫県の尼崎市に生まれ、幼少期は大阪市の西淀川区という工業地帯の近郊で育ちました。近所には大手の鋼管や土管を作る会社の工場があり、その会社や建設工事の下請けをする会社の資材置き場や飯場と呼ばれる社員寮がたくさんありました。

筆者の幼少期はその資材置き場やスクラップ置き場などは格好の遊び場でした。とても広い敷地の中で、鋼管に隠れてかくれんぼをしたりスクラップ自動車に忍び込んでドライブごっこをしたり、とにかく遊ぶには困らなかった記憶があります。もちろん会社の人に見つかれば、怒られましたが…。

長期の休みなどになれば、飯場の人たちが資材置き場でバーベキューをしていて、そこによんでもらって一緒に食事をしたり、毎朝空手の型を練習している飯場の運転手のおじさんに稽古をつけてもらったりしていました。昭和の空き地は、いわゆるコミュニティスペースだったような気がします。

このような記憶を持っていたり、又は経験がない若い世代の人が独自の感性で空き地をコミュニティスペースとして活用している例があります。千葉大学の女子学生が地域の空き地を利用してワークショップセミナーやコンサートなどのイベントを行っている「ソトノバ」は、活況を呈しています。

建物は無理!だけど、小規模工作物や駐車場はOK

photovoltaic-system-2742304_640 (1)

建物を建てることができなくても、小規模工作物や駐車場のように、建築確認申請の必要ないものであれば設置が可能です。

例えば低圧の太陽光発電設備などであれば建築基準法上の制限はありませんので、設置が可能になります。

現在FITの固定買取価格は21円/kW+消費税とずいぶん安くなってしまいましたが、その分システム価格も廉価になり、低圧の設備であれば工事費用もかさまないので多少なりとも収益を上げることは可能になります。

また、道が良ければ、月ぎめ駐車場やコインパーキングなども有効な方法であると言えるでしょう。規模が大きいものでなければ管理やメンテナンスを自身ですることにより、さらにコストを抑えることができるのも魅力です。

また、非常にニッチではありますが、関西で一時爆発的なブームになったビジネスモデルとして、郊外の空き地を所有者の許可を得て使用し、農作物を収穫して都市部の飲食店に直接卸すというスキームがありました。

特にクレソンは、種をまいて放置しているだけでぐんぐん育つうえ、利幅が大きいということで、一時大阪北部の能勢町あたりでは、そこらじゅうの空き地がクレソン畑になっているほどでした。

このようにして、工作物であれば設備で収益を得ることも、舗装だけして駐車場にする、もしくはコインパーキング業者に地代をいただいて貸すことも、はたまた希少な野菜やハーブを植えて収穫で利益を得ることも、素地であれば自由に考えることができます。初期投資がかからない分、建物を建てるよりはるかに効率がいいように筆者も思います。

近隣の協力により建物が建てられるケースも

7e5dc414a5aa8cfc587dad661a907ecb_s

再建築ができない理由が、接道幅の問題である場合、この問題をクリアすることで建物の建築が可能になることも考えられます。

例えば通路を旧建築基準法でとっている旗竿地の場合、通路の幅を2メートルにして接道すれば建物は建てられます。現状の通路が1.8メートルの場合、隣地の所有者に協力を依頼してその分の面積を分譲してもらうことで建物の建築が可能になります。

ただし隣家が建築基準に定められた建蔽ぎりぎりに建物を建てている場合、反対に隣家が違法建築の状態になり、建て替えの際の制限が少しばかりきつくなるので手放しで応じてくれる隣家は少ないでしょう。

それでも多少高くついたところで、売却するのであれば建物が建てられる土地と建てられない土地では雲泥の差があるので、交渉の余地は十分にあると思います。

まとめ

以上の例を見て、建物が建てられないことに対するネガティブ要素は晴れてきたでしょうか?

それでも使い道に制限があるというのはやはり残念なことだと思うのが顧客心理で、実際に売却をするにあたり、再建築不可の土地はタダでも必要ないという人が大半です。

売却するにあたっては上記の例のように、建築物でない収益物件を設置して、ある程度の実績を上げる必要があるでしょう。

しかし最低限固定資産税が出れば、その土地を維持するためのコストはないようなものです。近隣や使用を希望する人の話に耳を傾け、その事例なども詳細に追ってアイディアあふれる土地活用を所有者自身がすれば、一番活用法としては輝くものになると筆者は思います。