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所有不動産の路線価の調べ方と土地の評価額の計算方法

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不動産は「一物五価」と言い、一つのものに対して五つの価格があるという不思議な品物です。

これには不動産の値段は売主が勝手に決められるため、とんでもない金額がついて市場が混乱しないようにしたり、不動産にかかるいろんな税金の根拠にしたり、世情を反映した適切な価格を調整していたりと様々な理由があります。

そしてその価格はそれぞれ定期的に見直され、ほかの商品の価格変動や世の中の好景気不景気に合わせ変動しています。

本コラムでは、不動産の所有者がその不動産にかかる税金を計算するための根拠として利用する路線価について、そのあらましや内容、自身でもできる計算方法について説明します。

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路線価とは

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路線価は、市街地的形態を形成する地域の路線(不特定多数が通行する道路)に面する宅地の1㎡当たりの評価額のこと。課税価格を計算する基準となるものであり、相続税や贈与税の基となる相続税路線価と、固定資産税や都市計画税・不動産取得税・登録免許税の基となる固定資産税路線価がある。(Wikipediaより)

かいつまんで説明すると、

・人が住んでいる町と言うユニットの中で、
・人が住んでいる土地に対してかける税金の
・金額を決める為の価値基準になる価格であり
・その金額はその土地が面している道路に沿ってついている。

と言う事ですね。そしてその税金のタイトルによって税額や納税の頻度も違うので、計算に応じた2つの価格が用意されていると言ったところです。

路線価が無い土地の場合

路線価を調査しようとして該当する土地の路線価図を閲覧したときに、路線価がない場合と言うのがしばしばあります。

これは土地が面している道路に公共性がない、すなわち

・ある特定の土地の為にある道路
・近隣含め周辺の土地所有者がそれぞれの土地を削ってみんなで作った道路
・宅地を造成したときに区割りの際作った道路を自治体へ移管していない道路

であると言う事が原因です。これらの道路は不特定多数が通行する道路ではないので、路線価が付いていません。

こういった場合、直近の評価額に決められた倍率をかける「倍率方式」を使うか、管轄の税務署に申請をして「特定路線価」の設定をしてもらうことになります。

路線価の調べ方

地価マップ

出典:全国地価マップ

路線価はインターネットで簡単に調べることが出来ます。

全国地価マップと言うインターネットサイトでは、相続税、固定資産税の路線価のほかに、公示地価や取引実勢価格も閲覧することが出来ます。

地図をクリックして行くと路線価図が詳細になり、所有土地の接道している公道上に1㎡当たりの金額が書き込まれています。

前面道路に路線価の表示がない場合、先ほどの例に倣い倍率方式、または特定路線価の設定をすることになります。

所有地の評価額計算方法

評価額の計算はとても簡単です。基本的に前面道路についている路線価に、所有地の面積を掛けるだけです。

固定資産税評価額を計算する場合

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中央に走る道路に面する100㎡の土地であれば、32,300×100=3,230,000円です。

相続税評価額を計算する場合

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同じく中央の道路に面する100㎡の土地であれば、65,000×100=6,500,000円です。借地権割合割合F(40%)を掛けた2,600,000円は、借地権の評価額になります。

評価額の補正

上記のように路線価×地積で評価額を算定することが出来るのは道路に垂直に面している整形地のみです。下記のような土地の形状の場合は、補正計算が必要になります。以下、参考として補正が必要な場合について列記します。

2面が接道している土地

2方向で接道している土地は2つの路線価に挟まれています。この場合は2つの路線価を勘案して補正がかかります。評価額は1面接道の隣地より上がります。

間口が狭く、奥行きの長い土地

間口の長さ、奥行きの長さに対して補正を掛ける必要があります。整形地より評価額が下がります。

旗竿地

竿に立つ旗のように、接道部分は細い通路のようで、奥で広がっている土地も補正が必要です。これも接道部分の間口と奥行きの長さで補正がかかり、評価額は整形地より下がります。

歪んだ形状の土地

道路に対して垂直な形状でない土地も補正の対象です。整形地であった仮定をして、そこかららりない部分の面積について割合を掛けて補正計算します。評価額は整形地より下がります。

各ケースにおける補正値については国税庁のホームページに一覧があります。参考程度にご覧ください。

参考:国税庁ホームページ 調整率表

まとめ

評価額の計算は、比較的新しい土地については簡単にできますが古い土地で補正が必要であったり、倍率方式や特定路線価を設定してもらう必要が生じる場合は非常に複雑ですし、自分一人では正確な算出が出来かねる場合もあります。

しかし情報化の進んだ現代社会において、これに限らず様々な情報がインターネットを通じ自由に取得できます。プロに任せるのも悪い事ではないのですが大金が動く不動産のことです。

所有者自身がその価値を理解し、正確な価格を把握しておくことが大切です。面倒でも、自身で正確に理解している場合とそうでない場合、その出費の差額は日ごろの節約の比ではありません。

本コラムで得た知識をもとに、是非この機会に自身の所有不動産についての正確な価値を把握して、今後のライフプランにお役立て頂きたいと思います。

 

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